海外FXで重要な金融ライセンスの種類や特徴を解説!
「海外FXの金融ライセンスって、一体何なのでしょうか?そして、どんな種類があるのでしょうか?」これについて、皆さんも疑問に思ったことはありませんか?
金融ライセンスは、海外FX業者を選ぶ上で非常に重要な指標です。というのは、金融ライセンスにはさまざまな種類が存在し、規制の緩いものから取得が容易なもの、規制の厳しいものから取得が困難なものまで様々なものがあります。
もし、規制の緩い金融ライセンスを取得している業者を選んでしまった場合、トラブルが発生した際に適切な対応をしてもらえない可能性もあります。そのため、事前にどんな種類の金融ライセンスが存在するのかを理解してから、FX業者を選ぶことが大切です。
この記事では、海外FXの金融ライセンスの主要な内容と、安全性の高い海外FX業者を選ぶ際のポイントを詳しく解説します。
金融ライセンスとは
金融ライセンスとは、金融活動を行う際に必要な許可証のことです。
金融業は法律によって規制されており、金融機関や金融業者はライセンスを取得する必要があります。これによって、金融業者が一定の基準や規則に従って運営されることが保証され、顧客の保護や金融システムの安定性を確保する役割を果たしています。
金融ライセンスの取得には、特定の要件を満たし、規定された申請手続きを行う必要があります。
主要な金融ライセンス10種類
下記表では、信頼性が高い金融ライセンスを上から順番に掲載しています。
海外のFXブローカーを利用している方は、自分が使っているブローカーが、どの金融ライセンスを取得し、どのくらいのリスクがあるのか?など確認することをお勧めします!
一般的に難易度が高い金融ライセンス取得したブローカーは、利用者にとっては安心できますが、一方でライセンス維持コストなどが掛かることからスプレッドやレバレッジ、サポートなどでデメリットもあります。つまり、資金額などを考慮して総合的に判断することがベストです!
ライセンス名 | 機関名 | 発行元 |
FCA | 英国金融行動監視機構 | イギリス(UK) |
NFA | 全米先物協会 | アメリカ(USA) |
FINMA | スイス金融市場調査局 | スイス |
FMA | ニュージーランド金融市場庁 | ニュージーランド |
CySEC | キプロス証券取引委員会 | キプロス共和国 |
VFSC | バヌアツ金融サービス委員会 | バヌアツ共和国 |
IFSC | ベリーズ国際金融サービス委員会 | ベリーズ |
FSA | セーシェル金融サービス庁 | セーシェル共和国 |
BVIFSC | イギリス領バージン諸島金融サービス委員会 | イギリス領バージン諸島 |
SVGIBC | セントビンセント・グレナディーン金融庁 | セントビンセント・グレナディーン諸島 |
ここからは各金融ライセンスの詳細になります。
FCA(英国金融行動監視機構)イギリス(UK)
ロンドンの市場を監視するライセンスを発行するのは、英国金融行動監視機構(FCA:Financial Conduct Authority)です。
元々は英国金融サービス機構(FSA:Financial Services Authority)がこの役割を果たしていましたが、2012年の末に規制が強化され、それと同時にFCAが設立されました。その規制項目や取得の厳しさからFCAは世界中でも難易度が高いと認知されています。
FX業者のライセンス取得が困難な要素としては、顧客資金取扱規定(CASS)と金融サービス補償スキーム(FSCS)という二つが挙げられます。CASSの存在により、FX業者は事業が倒産した場合の顧客資産の返還手続きを事前に定めておく必要があります。一方で、FSCSへの参加義務もあるので、業者が破綻しても最大85,000ポンド(約1,300万円)までの資産が保証されます。
FCAのライセンスを持つことは終着点ではなく、その後もFX業者の経営状態、顧客資金の保管方法、入出金の進行状態などを定期的に報告する義務が課せられます。出金の拒否など問題が発生した場合、ライセンスが取り消される厳格な措置が取られます。
このような厳格な規制のおかげで、FCAのライセンスは世界的に信頼性が高いと認識されています。
NFA(全米先物協会)アメリカ(USA)
全米先物協会(NFA:National Futures Association)は米国内の金融機関を厳しく監視する金融規制機関であり、その信頼性は英国金融行動監視機構(FCA)と並ぶものです。
元々、ライセンス登録業務は商品先物取引委員会(CFTC:Commodity Futures Trading Commission)が担当していましたが、1981年よりNFAがその役割を引き継いで金融ライセンスを授与しています。
NFAの主な目的は以下の通りです↓
- 市場の安定を維持
- 投資家保護
- 登録業者への監督
具体的な規制としては、下記があります↓
- 調整済み純資本を250,000ドル以上必要とする
- マネーロンダリングを防ぐための措置の徹底
- 年次財務報告書や取引記録、開示書類の確認
ここでの調整済み純資本とは負債を引いた資産のことで、これが250,000ドル以上でなければなりません。また、世界的にマネーロンダリング対策が強化されているため、取引所はその防止策を規約に明記し、それを厳守する必要があります。
ライセンスを取得した後でも、毎年経営状況や客との取引状況を報告する必要があり、不備があるとライセンスが剥奪されることもあります。さらに、特定のクレームがNFAに一定数以上寄せられた場合も、ライセンスが剥奪される可能性があります。
これらの規制項目やNFAの業者に対する監視体制からFX業者が顧客に対して出金を拒否するなどの不正行為を行う可能性は低いと考えられます。
FINMA(スイス金融市場調査局)スイス
スイス金融市場監督局(FINMA)は、その国の金融機関に対する監督を行う組織です。
スイスではかつて、民間保険を担当する連邦民間保険局(BPV)、銀行を対象とする連邦銀行委員会(EBK)、マネーロンダリングの防止を目指す管理局(Kst GwG)など、別々の規制機関が存在しました。しかし、2007年に成立したスイス金融市場監督局に関する連邦法(FINMASA)に伴い、これらの機関はFINMAへと統合されました。
FINMAの目指すべき目標は以下の点に指定されています。
- 金融市場機能の安全確保
- スイス金融市場の競争力向上と信用度の維持・向上
- 市場参加者の保全
また、FINMAは外国為替市場(FX)の業者に対しても監督を行い、それらの業者は「外国為替公認銀行」として登録する必要があります。登録条件としては、突発的な損失が発生したとしても破綻しないように充分な運営資金を有していることが求められます。
主要な規制としては下記の通りです。
- 主要な通貨ペアに対する最大レバレッジは100倍
- ゼロカットシステムの導入が義務付けられている
- 顧客一人当たり最大10万スイスフラン(約1,300万円)の補償制度
特に登録した業者が破産した際には保証金として最大10万スイスフラン(約1,300万円)の保全が義務付けられているため、顧客がFX業者への資産紛失のリスクは低いと言えます。
その上で、FINMAのライセンスを取得することは、同時に欧州証券市場監督局(ESMA)の監督下に入ることとなります。ESMAは、EU全域の投資家を保護する趣旨を持つ組織です。それ故、EUメンバー国へはESMAの規制レベル以上の規制を導入するよう求めています。
つまり、FINMAのライセンス取得は、EU全範囲をカバーする金融ライセンスを獲得すると同じ意味を持ちます。それ故、FINMAのライセンスは高い安全性を誇るものと言えます。
FMA(ニュージーランド金融市場庁)ニュージーランド
ニュージーランド金融市場庁(FMA:Financial Markets Authority)の役割は、ニュージーランドの金融市場の監視です。以前は2010年までニュージーランド証券取引委員会が存在していましたが、監督対象の金融機関が破綻したり、顧客の資産が不明になるといった問題が発生していました。
そのため、2011年にFMAが設立され、規制が強化されることで、顧客が安心して取引できる体制が整ったのです。
FMAの目指すものは以下の通りです。
- ニュージーランド市場の規制と法律遵守の推進
- 不正行為の監察
- 投資家に対する適切な投資情報の提供
FMAは、ライセンスを持つ業者がニュージーランド市場で法律を遵守しているかどうかを監視し、違反行為も調査しています。そして必要に応じて訴訟も進めています。
なお、ニュージーランド金融サービス業登録(FSPR)とFMAは全く違うものです。FSPRはニュージーランド国内で金融業を行う際の登録機関で、申請すればどこでも取得できるライセンスです。したがって、「FSPRに登録している= FMAのライセンス取得者」とは限らないのです。
FMAのライセンス取得手続きには、DIL(Derivative Issuer Licence)というライセンスの取得が必要で、これはニュージーランドのライセンスでは取得困難なものとされています。ですから、FMAはFSPRとは区別しなければならず、その取得が難しいという特性から信頼度の高いライセンスであると認知されています。
CySEC(キプロス証券取引委員会)キプロス共和国
キプロス証券取引委員会(CySEC)は、地中海に位置するキプロス島の金融規制組織です。
初めは規制が比較的緩やかだったため、多くの外国為替取引事業者がそのライセンスを取得していました。しかし、2013年のギリシャの金融危機が多くの事業者と顧客に負債をもたらす結果となり、その原因とされた規制の緩さが再評価されました。
それゆえ、2016年には規制の見直しが行われ、その信頼性は高まっています。
CySECの規制ポイントは以下のとおりです↓
- 新規加入者のレバレッジに50倍の制限
- 出金要求は翌日までに完了させなければならない
- 取引ボーナスの提供禁止
- ユーザー保護のためのゼロカットシステムの導入
- 投資家補償基金(ICF)への参加義務
- 利用者の資産と運営資金の分離管理など
CySECのライセンスを持つFX取引事業者は、万が一の破産時でもICFを通じて最大20,000ユーロ(約2,700,000円)の補償が得られます。「ゼロカットの導入義務」や「出金要請の翌日完了」などの規制があるため、資金面で安全性が高いと言える金融ライセンスです。
VFSC(バヌアツ金融サービス委員会)バヌアツ共和国
バヌアツ共和国の金融規制を行う公的機関であるバヌアツ金融サービス委員会(VFSC)は、オーストラリアの東側にある80の島々から成る島国に位置しています。
以前は規制の緩さが問題となっていましたが、これは2019年から強化されています。
VFSCによる規制には以下の要素があります。
- 取締役に証券取引経験5年以上が必要
- 経営陣または取締役がバヌアツで一年の内に6ヶ月以上滞在している必要がある
- 企業を監査する独立法人がVFSCの許可を得ている
- 専門職業賠償責任保険への加入義務等がある
これらの規制強化により、VFSCは信頼できるライセンス発行機関として広く認識されるようになりました。
IFSC(ベリーズ国際金融サービス委員会)ベリーズ
ベリーズ国際金融サービス委員会(IFSC)は、中央アメリカの東部に位置するベリーズの金融規制機関として機能しています。
他のライセンスと比較して、IFSCでは事業者がベリーズ国内にビジネスを設立する必要がないため、取得が比較的容易とされています。ただし、任意のライセンスと同様に、一定の審査基準の達成が必要です。
IFSCによる規制の詳細は以下の通りです。
- 最小の資本金額が50万ドル(約6,000万円)以上必要
- 顧客の資産と事業者の資本金を別々に管理する
- 毎月、IFSCに対して取引の収益と資本金の推移を含む詳細レポートを提出する
- 顧客からのクレームに対応できることが確認できる
毎月の資本金の変化の報告など、ライセンスが形式的なものでないことを確保する措置があるため、取得後も一定の信頼性を維持することが必要なライセンスと言えます。
FSA(セーシェル金融サービス庁)セーシェル共和国
セーシェル金融サービス庁(FSA)は、115の島から構成される東アフリカのセーシェル共和国の金融監督機関です。
FSAは2013年に創設され、それ以降、セーシェルの銀行を除く金融サービス業の監視を行っています。加えて、セーシェルの法制度は業者と顧客の資産を別個に保管することを規定しており、これによりある程度の信頼性が保証されています。
BVIFSC(イギリス領バージン諸島金融サービス委員会)イギリス領バージン諸島
イギリス領バージン諸島金融サービス委員会(BVIFSC)は、カリブ海に位置する約160の島々を含むバージン諸島の金融規機関です。
以下の事項がBVIFSCの主な目指す目標です。
- 消費者や投資家の利益の保護
- ビジネスの進行が国際規制基準に準拠しているかの検証
- プライバシーと秘密性を保持しつつ、合法的な取引を可能にし、一方でマネーロンダリング等の犯罪を防ぐ
これらは投資家の保護やマネーロンダリングの防止など、多種多様な目的を兼ね備えています。しかしながら、運営業者の破綻を保証するような制度や規則は存在しません。その結果、予想外のリスクに対処するための準備が必要となります。
SVGIBC(セントビンセント・グレナディーン金融庁)セントビンセント・グレナディーン諸島
カリブ海に位置するセントビンセント及びグレナディーン諸島の小さな島々が管轄されている金融規制機関はセントビンセント・グレナディーン金融庁(SVGIGB)です。
2012年の設立以降、本国内に設けられた金融機関の見守りと統制がその仕事であり、SVGIBCのライセンスを保有する企業は、同庁のガイドラインのもと法規制やルールを順守しつつ業務を展開しています。公式ホームページでは、登録済みの金融機関が公開されているため、どの企業が登録しているかを把握することが可能で情報の透明性は高まっています。
公開されている情報には財務情報も含まれており、SVGIBCのライセンスを取得している企業と取引する際に、その財務状態を確認できるので安心感を持って取引が行えるでしょう。
まとめ
この記事では、金融ライセンスの基本情報や各国の取得基準について詳しく説明しました。
金融ライセンスがあるからと言って、それが絶対の安全保障になるわけではないのですが、それを取得するための一定の基準を満たしている企業は、トレーダーにとって大きな安心感を与えてくれます。
しかし、金融ライセンスがあることを確認するときには、どの国のライセンスを持っているかにも注意を払う必要があります。なぜなら、国によっては取得基準がずっと緩い場所もあるため、その場合、信頼性が十分に保証されないこともあるからです。
したがって、海外FX業者を選ぶときには、できるだけ取得が難しい金融ライセンスを持っている業者を選んだ方が良いと言えます。
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